■大事なサイフを守る7つの心得
(1)けっしてドアを開けない
「電気・ガスの点検員を名乗り、身分証らしきものを示しても、事前アポがないなら帰ってもらう。“すぐ出かけないといけないので”というのもいいでしょう。開ける場合も、チェーンをかけることを徹底しましょう」(多田氏=以下同)
(2)固定電話には出ない 詐欺師は高齢者、資産家などの電話番号つき名簿を見て、事前に電話をかけて在宅確認するケースが多い。
「ふだんから留守電にして、身内だと確かめた場合しか出ないのも手です」
(3)キャッシュカードを渡さない(暗証番号を教えない)
「不正送金事件などが起きると、警官を名乗る詐欺師が、“危ないからカードを止めましょう”と言い、持って行ってしまうケースが必ず発生します。暗証番号を聞く警官も銀行員もいません。100%ニセ者です」
(4)知らない相手からのURLをタップしない マスク不足の頃だと、「マスクを無料送付します」などとSNSを悪用しメッセージを送る者もいた。
「今、メールで送られて来るうまい話は6割以上詐欺関係でしょう。これらはフィッシング詐欺といい、タップすることで個人情報やパスワードを盗むんです」
最近、『ドコモ口座』などの電子決済サービスを通じ、銀行預貯金を不正に引き出されていた事件が報じられた。これも、元をたどれば同様の手口で個人情報を盗まれた可能性が指摘されている。デジタルの世界では、個人情報は他言無用が基本だ。
(5)アカウントは2段階認証今やネット上のサービスにログインするためのアカウント(氏名、生年月日から銀行口座までの個人情報)は2段階認証が常識。
「煩らわしいのか、1段階でも利用できることから、そのままの人も。でも、それは詐欺をやってくださいといっているようなものなので、すぐに修正しましょう」
(6)甘い話に飛びつかない 給付金・支援金やマスク無料送付など、世の中、いい話を向こうから届けてくれるわけがない。まず、疑ってかかるようにしよう。
(7)迷わず110、188番「自宅訪問され、拒否しても退去しなければ即110番を。また万が一、高額な料金を請求されるようなことがあれば『消費者ホットライン』の188番に相談しましょう」
この7か条を胸に刻み、大切な財産を守ってほしい。