伊藤沙莉「ずっと端できた」実力者が誰にも立てないポジションに立つまでの画像
伊藤沙莉

テレビの中の女たちvol.27 伊藤沙莉

 18日の『A-Studio+』(TBS系)に伊藤沙莉が出演していた。

 主役の脇を固める若手俳優として、シリアスからコメディまでこなしてきた伊藤。近年は、脇役だけでなく主役やヒロイン役としての出演も増えている。アニメ『映像研には手を出すな!』(NHK総合)では主演・浅草みどりの声優も務め、高い評価を得た。

 2020年には第57回ギャラクシー賞のテレビ部門で個人賞を受賞。いま最も注目されている若手俳優のひとりであることは間違いない。

 彼女はその演技力はもちろんのこと、やはりハスキーな声が印象的だ。丸顔から発される角のある声。そのギャップが、演じる人物を立体的にする。キャラクターは複雑な多面性をもって立ち上がり、映像にリアリティを呼び込む。

 なお、酒やけと誤解されることもあるけれど、そのかすれた声は生まれつきだ。母や姉も同じ声をしているそうで、「お姉ちゃんはお酒が1滴も飲めないのね。だから(私の声も)酒やけじゃないよっていう証明になるの。これだけは広めたいの」(『桃色つるべ』関西テレビ、2020年2月7日)。

 そんな伊藤の演技歴は長い。9歳でドラマ『14ヶ月~妻が子供に還っていく~』(日本テレビ系)に出演し、その演技力が話題を呼んだという。また、ヒットドラマ『女王の教室』(日本テレビ系)では、いじめっ子の複雑な立ち位置を演じきった。

『A-Studio+』では、その『女王の教室』での天海祐希とのエピソードも語られた。教師の阿久津真矢を演じていた天海に前室で呼ばれた伊藤。まだ小学生だった彼女は「めっちゃ怖かったです」「絶対怒られると思って」と当時を振り返る。ドラマでの冷酷な教師役のイメージもあったのかもしれない。

 ただ、天海が伊藤にかけた声はイメージとは違っていた。

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