さて、AKB48の現役メンバーの中で最年長の柏木。来年は同グループで初めての30代になるという。番組ではその点も取り上げられていた。握手会での着席についても、柏木は年齢を絡めながらもうひとつの理由を語る。

「もうすぐ30なので、長く続けるための、自分なりの……仕方なく」

 アイドルは、年齢の若さがひとつのステイタスになってきたところがある。特に女性アイドルはそうだろう。男性アイドルの場合は、中年を迎えた当人たちがテレビで30代あるいは40代の現役アイドルとしてのあり方を語っていたりする。先日も新しい地図(稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾)の面々が、ネット番組『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)でそんな話をしていた。

 ただ、女性アイドルの場合、最初から年長者であることをコンセプトとしたグループなどは別として、10代・20代から徐々にキャリアを築きながら30代を迎え、「30代の現役アイドルとしてのあり方」を語っているシーンは、少なくともテレビではあまり目にしない。

 男性アイドルのキャリア形成がアイドルのモデルであるべきという話ではない。40代になってもアイドルとして扱われるのはナンセンス、という批判もありえる。けれど、そういう話も女性アイドルの口からテレビであまり語られない。

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