■花道に行ってしまったのは「分からなくない」

――『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を語る上で小池美波さんの話は外せないと思うんですけど、あの2018年のツアーファイナルで平手さんの代わりに『二人セゾン』のソロダンスを踊ったのは名シーンでしたね。

 あれはスゴかったですね。急に小池さんが前に出てきて、そのあと咄嗟にふーちゃん(齋藤冬優花)が自分で歌ってて。あの歌声はふーちゃんが歌ってるらしいんですよ。あと細かい部分で言うと、その小池さんからマイクを渡されたしーちゃん(佐藤詩織)が「はっ!」みたいな顔をしてたのもすごい印象に残ってますね(笑)。

――小池さんの『二人セゾン』はその翌年のツアーのときにもピックアップされていて、リハーサル中にTAKAHIRO先生に説得されているシーンもありました。

 そうですね、TAKAHIRO先生が「二人セゾンは小池がいいと思ってる」って言ってたところは名シーンでしたね。「やっぱTAKAHIRO先生だな」ってなりました。

 あとTAKAHIRO先生に関しては、「欅坂46を作り出している“僕”は背負い人」っていう言葉が一番共感できて。私は欅坂自身も“背負い人”だと思ってて、確かにあの『ガラスを割れ!』で平手さんが突然花道をずっと行ってしまったのは、ホントに気持ち入り込んでたら分からなくないなって自分でも思ったんです。やっぱり「目の前のガラスを割れ」って言ってるぐらいだから、前にがむしゃらに行っちゃう気持ちはなんとなく分からなくもないなって。

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