■『黒い羊』の鈴本美愉

――映画の終盤には『黒い羊』に関するエピソードもありました。

『黒い羊』のMV撮影のシーンがあったじゃないですか? あのときにカットかかった瞬間みんながバババババッて平手さんを囲んでいたのに、もんちゃん(鈴本美愉)1人だけがぽ~って立っていたのが、あれは本当に何を考えてたんだろうって気になりましたね。

――その頃には卒業のことを考えたりしていたんですかね。

 でも、滝行のヒット祈願を自ら立候補して「『黒い羊』を聴いて考え方が変わった」みたいに言ってたから、曲に対しての思い入れは一番じゃないかっていうくらいあったと思うんです。

 映画を観終わった後に改めて欅の歌詞をちゃんと身に沁み込ませながら「僕」が語られてる曲たちを聴いたんですけど、そしたら『黒い羊』でもうなんか……。TAKAHIRO先生が言ってた「背負い人」っていう言葉は『黒い羊』に一番当てはまるなって思いましたね。

■タイトルと高橋栄樹監督について

――映画の『僕たちの嘘と真実』というタイトルについてはどう思いました?

 最初タイトルを見た時点で「これは重い映画だろうな」っていうのは思いました。でもパンフレットの監督さんのインタビューにも書いてあったんですけど、結局みんなカメラを向けられたら演じてしまうわけじゃないですか?

 たぶん裏ではもっと色々なことがあったんだろうけど、でも表に今ままで見せていなかった部分を少しでも知れたのは良かったなって。今まで(欅坂46を)応援してきて良かったなっていうのは思いましたね。

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