アイドルグループ「最年長メンバー」列伝
「長女タイプがたまらなく好き」「お姉さんキャラに何故かハマる」「推しはグループの年長者ばかり」……これは、そんな指向性をもつアイドルファンのための連載である。毎回1名ずつ、過去半世紀の女性アイドルグループごとに在籍した“最年長メンバー”たちの華麗なる軌跡を綴っていきたい。
第13回 AKB48:篠田麻里子 Mariko Shinoda
■カフェスタッフから19歳で特例的にメンバー入り
大堀恵、野呂佳代、浦野一美がSDN48に完全移籍となったあとの約3年間、AKB48の最年長メンバーのポジションにいたのが篠田麻里子だ。1986年3月11日生まれで、ハロプロでいえば松浦亜弥や高橋愛よりも1学年上。
2005年にAKB48の第1期オーディションで落選したときは19歳だった。その後、AKB48劇場内カフェのスタッフとして勤務していたが、そこから吸い上げられ、2006年1月に特例的にメンバーに加入。1.5期生と呼ばれるのはそのためだ。
当初は彼女より年上のメンバーがゴロゴロいたので、突出した高齢メンバーのイメージはなかった。ところが、AKB48のシステムが完成され、存在が大きくなっていくうちに、他の年長メンバーはSDN48に移籍するか、グループから離脱していき、結果的に篠田より年上のメンバーはいなくなる。その環境で、彼女は年齢を気にして後ろに下がることはなく、“神7”のひとりとして、そしてグループ内のお姉さん的存在として、常に高い人気を誇った。
また、身長167cmとスタイルのよさもあり、モデル業やCM出演などソロ活動も盛んで、特にファッション方面の仕事が多かったことから、ファッションリーダー的な存在としてグループ全体のイメージアップに貢献。とくに女性ファンの獲得という部分で、篠田の果たした役割は大きかった。