河合その子「おニャン子クラブ」最年長にして初“卒業”メンバーは作曲家と結婚【アイドルグループ「最年長メンバー」列伝vo.20】の画像
※画像は河合その子『青いスタスィオン/さよならは言わないで 【7インチEP】』より

アイドルグループ「最年長メンバー」列伝

「長女タイプがたまらなく好き」「お姉さんキャラに何故かハマる」「推しはグループの年長者ばかり」……これは、そんな指向性をもつアイドルファンのための連載である。毎回1名ずつ、過去半世紀の女性アイドルグループごとに在籍した“最年長メンバー”たちの華麗なる軌跡を綴っていきたい。

第20回 おニャン子クラブ:河合その子 Sonoko Kawai

■おニャン子から初めてソロデビューしヒット曲を連発

 おニャン子クラブは、もともと1985年2月23日、3月16日に放送された『オールナイトフジ 女子高生スペシャル』(フジテレビ系)という特別番組に出演した女子高校生が中心になって結成されたグループである。11名の結成メンバーは、年度が変わり4月からスタートした夕方の帯バラエティ番組『夕やけニャンニャン』にレギュラー出演。

 その第一週から、追加メンバーのオーディションが始まっている。ただし、結成当初から会員番号8番の国生さゆりのような高校を卒業しているメンバーもおり、さらに初期段階で20歳のメンバーを加入させている。そのうちの1人が、おニャン子の歴代最年長者となる会員番号12番の河合その子(1965年6月20日生まれ)である。

 おニャン子は、ガチな一般公募のメンバーと、芸能プロやレコード会社が付いているメンバーとが混在していた。前者の代表が会員番号4番の新田恵利である、後者の典型が「ミス・セブンティーンコンテスト」の上位入賞者である国生さゆりである。そして、河合もまた後者だった。

 彼女は、「ティーンズ・ポップ・コンテスト」という非アイドル系のオーディションに合格し、ソニーの所属となっていた。だが、具体的なデビュー話のないまま、関係者に言われるままに『夕やけニャンニャン』のオーディションコーナーを受け、おニャン子クラブのメンバーになった。

 毎週のようにメンバーが増殖していくおニャン子の中で、河合は主導権を握ろうとする野心が感じられるキャラでも、必要以上に前に出てくるタイプでもなかった。だが、アイドル性が高く、いやでも目立った。そして、新田、国生らとともに初期の人気メンバーとなった。

 また、グループの長女的な存在として誰よりも早く、テレビドラマに単独出演、歌手としてソロデビュー、ソロコンサート開催、写真集発売、CM出演を次々に果たしていったのだ。

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