■11年間メンバーは不動。最年長者も11年間変わらず
村田はコンサートのMCなどで、時折鋭い意見や、面白いことを言うものの、ハロプロ内でも目立つキャラクターではなかった。年に1度の恒例だったハロプロのシャッフルユニットでも、「10人祭」(2001年)、「おどる♥11」(2002年)「11WATER」(2003年)と、目立つ機会が少ない、言い換えれば、あまりおいしくない最多人数グループに配属された。
ソロ活動はほとんどなかった彼女に大きなチャンスが訪れたのは、2004年のこと。ハロプロの冠番組『ハロー!モーニング。』の「ハロプロアワー」なる情報コーナーに、コメンテイターとしてレギュラー出演することになったのだ。これは、彼女の秘めたるトークスキルが評価されたものだろう。ここでは、キャスター役の中澤裕子相手に辛口のコメントを発するなど、キレのあるコメントを連発した。とくに2000年代後半になると、ハロプロ内でも世代交代があり、メロン記念日はシングルのリリースも減っていく。当初はモーニング娘。の妹分のハズだったが、現役のモーニング娘。メンバーは全員、彼女たちより年下となった。
この時代のメロン記念日は、他のミュージシャンとのコラボをやったり、小さなライブハウスでコアなイベントを行ったりと、ライブアイドル的なポジションを極めていった。ファンもマニアックで熱狂的だった。
そんな彼女たちも、2010年5月3日、中野サンプラザでの公演を最後に解散した。ハロプロにあって、メンバーの変動が1度もなく、10年以上活動を続けたというのは2020年11月現在で唯一の例であり、村田は最初から最後まで最年長メンバーだった。
解散後、村田自身はしばらくして事務所を離れ、芸能界も去った。しかし、メロン記念日は2013年と2018年にフルメンバーで再結集の機会があり、それぞれ、現役時代を変わらぬパフォーマンスを見せている。
(文/ミゾロギ・ダイスケ)