2011年7月20日にリリースされたNMB48のデビューシングル『絶滅黒髪少女』はいきなりオリコン週間チャート1位に。山田はハロプロ関西時代とは打って変わって、メジャーな舞台に躍り出た。また、2曲目の『オーマイガー!』は山本彩とともにセンターポジショションを務めるなど、初期NMB48をリードすることになる。

 また、AKB48グループ全体のなかでも頭角を現した。2011年にAKB48の21stシングル『Everyday、カチューシャ』のアンダーガールズ入り、翌年の「AKB48 27thシングル選抜総選挙」では46位でネクストガールズに。渡辺美優紀、山本らとともに、ローカルではない人気を得ていった。また、2011年より『おはよう朝日です』(ABC)でレギュラーレポーターを務めるなど、ソロのタレントとしても活躍することになる。

■運営サイドから信頼される中軸メンバーとして活躍する

 2014年、『AKB48グループ大組閣祭り』にて、彼女に関しては2つの発表があった。1つは、前年に移籍していた「チームM」のキャプテン就任である。そして、もう一つはSKE48の「チームKII」との兼任だ。それぞれのグループのファンを複雑な気持ちにさせることも多かったこの人事異動だが、間違いなく言えるのは、山田が運営側から信頼されていた人材だということである。

 しかし、彼女もまた、結成メンバーの最年長者としてグループからの卒業を考え始めていた。そして、2015年の自身の誕生日である4月3日に行われる公演をもってNMB48を卒業することが発表される。

 これは、NMB48にとって大黒柱を失うことであり、グループの一大事であった。そしてなんと、「NMB48 ポスト山田菜々オーディション」なるオーディションが開催されるに至るのだった。もちろん、AKB48グループ史上、このような例は後にも先にもない。

 現在は吉本興行系のプロダクションに所属し、精力的にタレント活動中である。

(文/ミゾロギ・ダイスケ)

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