■わずかな動きで感情を表現

 しかし、口元をふっと歪めただけで、うれしさだったりとまどいだったり、母の気持ちが分かる鈴木保奈美のすごさよ。彼女、こんなにうまかったっけ!? 失礼ながら『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)のときは、決して上手と思わなかった。まさか50を過ぎて、彼女を演技派として認めることになろうとは。

 第4話で、殴られても蹴られても表情を変えずターミネーターばりに半グレの若者に向かっていく姿は、すごみすらあった。鈴木保奈美は『SUITS』(フジテレビ系)も良かったし、再ブームが来そうな気がする。

 そして、楽しみだったヤサグレ坂口健太郎(29)。彼に唯一の癒しを求めていたのだが、ヒゲの坂口健太郎は予想以上にエロく、ドキドキするので今のところ癒しになっていない。

 私の唯一の癒しは、望美の妹・愛美役の橋本愛(24)である。「好きな人に対して、それ絶対やっちゃダメ」的な行動を片っ端からやっていく愛美。空回りしながら、唯一本音を周りに叩きつける彼女に、空気穴のような風通しを感じてホッとする。

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