■10月のステージで感じた「あれ?」

真剣に語ってくれる角川さん

――コロナ禍前は、ステージ数はどれくらいこなしていたんですか。

「いや、だいぶ昔よりは減ったんですがね、昔のピークのときは最低3日に1本。年の半分くらいはステージをこなしていましたよ。休みなかったですから、正月の三が日くらいで。10年間くらいはそんな感じでした。昔はキャバレーもあったし、会社の慰安会も多かった。生命保険会社や自動車メーカーとかそういう会社の慰安会は腐るほどありましたから。今はほぼほぼないですね。コロナになってゼロになりましたよね。

 それで、今年の春にコロナが来て、ステージがなくなったんですが、喉の調子がおかしくなったんですよね……」

――いつ頃、異変を感じるようになったのでしょうか。

「異変は感じてなかったんです。ただ、10月2日に久々に1時間くらいのステージをやって、公演の真ん中あたりで“あれ?”って思って。徐々に変になっていったんですよ。喉がどん詰まりになったような感じになって、いうこときかない。

 自分の中では“なんじゃこりゃ”って、すごく違和感だらけで、嫌でね。プロとしてウン十年もやっていて、この違和感は初めてですよ。僕は風邪引いても声が出るほう。喉歌じゃないんで。でも、そのときはいわゆる風邪引いて喉使ってかすれたみたいな歌になっちゃったんですよ。それを元の状態に戻さないとなって思ったわけです」

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