■酒を飲むときは?

「若い頃からビールが大好きでした。おまけに飲んでいるときは、箸を置く暇がないほど食べていたんですから、太るに決まっています(笑)」

 だが、ビールを飲まない、つまみも食べない……そんな“強い意志”に頼ったダイエットは続かなかった。

「ビールを飲むとビール腹になるといわれますが、都市伝説ですね。確かに焼酎などの蒸留酒と比べれば、カロリーは高いんですが、握り寿司1貫程度です。ビールを飲むなら、少しだけ食べ物を減らす。何杯か飲んだら、ハイボールに切り替える。それでカロリーは抑えられます」

 また、酒を飲むときは、必ずチェイサー(水)をつけるようにしたという。

「アルコールを摂取すると、食欲が増すだけでなく、脱水症状が起こります。水分が欲しくなりますが、お酒の代わりに水を飲むことで、食欲の暴走を抑え、悪酔いを防ぎ、懐にも優しくなって“一石三鳥”です」

 飲むと食べ過ぎる癖には、食べる順番を工夫した。

「最初にモズクやヒジキなど、食物繊維が多いつまみを注文しました。これで糖の吸収が抑えられ、中性脂肪化が緩やかになるんです。次に焼き鳥や刺身などのタンパク質。揚げ物は最後に食べれば大丈夫」

 コロナ禍で“家飲み”が増えた人には、こんな注意をしてほしい。

「家族と食事する人は、一緒に白米を食べてしまいがち。飲むときは、代わりに糖質を控えましょう」

 次に運動だが、急に「30分早く起きてジョギング」を始めたところで続かない。小林氏が実践したのは“秋葉原歩き”だった。

「子どもの頃から模型や電子工作が大好きでした。ダイエットを決意した当時、会社の昼休みに2駅ほど離れた秋葉原まで電車で行き、30分ぐらい電機店を見て回ったんです」

 ただの散歩だと飽きてしまうが、好きな物を見ることは楽しい。昼休みなら、無理なく続けられる。

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