朝ドラに起用されたことの意味は大きく、普段からAKB48を応援しているファン層以外にも訴求していき、ソロパートを任された山本の歌唱力の高さはお茶の間にも広がっていく。『恋するフォーチュンクッキー』以来となる新たなスタンダードナンバーとしてこの曲が広まった意義はかなり大きい。

 そして2016年にはかねてからの夢であったシンガーソングライターとして本格的に活動を開始。10月にリリースされた1stアルバム『Rainbow』は、椎名林檎GLAYなど数々のアーティストを手掛けてきた亀田誠治をサウンドプロデューサーに迎えたり、自身が作詞作曲をした楽曲も収録されていたりと、アーティスト志向の強い作品に。アイドル活動と並行しながら2018年には「METROCK」など大型フェスにも出演するなど、グループ在籍時からソロシンガーとしてコンスタントに活動していた。

 過去にも多くのメンバーがソロデビューを果たしてきたが、アイドルの文脈に依存しない山本のソロシンガーとしての活動はレアなケースと言える。現在、山本はソロシンガーとして4枚のシングルと3枚のアルバムをリリースし、X JAPANのToshlや横山健といったアーティストからもシンガーとして高い評価を得ている。

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