「レギュラー番組でハライチの澤部さんとご一緒させていただいてるんですね。そのときにぶりっ子をやる流れになったんですよ。思いっきり『大好き』みたいな感じでやって、正直私はいつもの『何やってんだよ』待ちだったんですけど、澤部さんが『かわいぃ~』みたいになっちゃって。どう処理すればいいかわかんなくて」

 さらに、加藤は言う。

「(他の番組は)優しいです。体になにもビリビリとかこないし、急に大喜利もこないし。優しく扱ってもらえるのは嬉しいんですけど、逆にムズムズしちゃう」

 なんなんだ、『日向坂で会いましょう』。電流や大喜利がないとアイドルに物足りなさを感じさせてしまう番組。「(ツッコまれると)ひとつのボケとして完成する」「どう処理すればいいかわからない」といった発言をアイドルに自然にさせる番組。

 そして、そんなエピソードトークを(オードリーがいるとはいえ)番組外でうまく語るスキルを培った番組。

 私の中でいま、見ることのできない『日向坂で会いましょう』という番組への期待値と妄想がどんどんと膨らんでいる。自分が見られない面白い番組が、どうやら東京では放送されているらしい。

 そんな子どものころのもどかしい思いを、懐かしさとともに改めて噛み締めているところだ。

(文・飲用てれび)

テレビの中の女たち

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