スーパーの激安サシミが「料亭の味になる」プロの裏ワザの画像
写真はイメージです

 師走に入り、いよいよ冬本番。こんな季節は、家で晩酌でもして身も心も温まりたい。

「コロナのせいで居酒屋にも行きにくくなったんで、自宅で一杯やることが多くなりましたね。私の場合、最初はビールで、日本酒を舐めてから、焼酎で締めるのが定番ですが、酒のお供は、やっぱりサシミですね。いつも、仕事帰りにスーパーに寄って、値引きの値札が貼ってあるサシミの盛り合わせやマグロの柵を買っています」(都内在住の50代の会社員)

 スーパーで売られているサシミは、養殖魚が主流。養殖マグロは100グラムで約300円だが、天然物はおよそ3倍の値段。スーパーのサシミはイマイチ……と感じるのもしかたないのだ。しかし、これら、お値打ち品のサシミの味を劇的に変える方法があるという。

「ひと手間加えてあげれば、料亭の味に近づけることが可能なんです」

 こう語るのは、新横浜プリンスホテルの日本料理店で修行を積み、現在は和食料理屋を都内に6店舗展開する料理人の関斉寛氏。激安サシミをおいしくする裏ワザは、スーパーでサシミを買うところから始まるという。

「スーパーのお刺身は、鮮度がまちまち。トレーにドリップ(赤色の液)が漏れ出しているものは、鮮度がイマイチで、うま味も流れ出してしまっている商品です。注意して選びましょう」(関氏/以下同)

 買ったサシミは、なるべく冷やして持ち帰りたい。

「お刺身に含まれる酵素は、温度が高くなると、うま味成分が壊れてしまいます。購入した商品は、なるべくスーパーの製氷機の氷を入れて持ち帰りましょう」

 自宅に着いたら、素早く“下処理”を行ってほしい。

「安いお刺身は水っぽくて生臭いので、お皿に、まんべんなくパラパラと塩を振って、その上に10分ほど置いておいてください。すると、魚から水分が沁み出してきますが、こうすると余分な水分と臭みが抜けるんです。最後に、キッチンペーパーで、表面についた水分や塩をキレイに拭き取ってあげましょう」

 ボールに水を張り、日本酒をひと回し入れて洗うのもオススメだ。

「数秒サッと洗うと、臭みを消し、お刺身を日持ちさせる効果もあります」

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