川栄の存在をお茶の間に知らしめることになったのは、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)で行われた企画「国立め茶の水女子大学付属第48高等学校期末テスト」での出来事だ。

 同企画で川栄は視聴者が予測できない珍回答を連発し、テストでは15人中最下位となりおバカキャラが定着。センターバカの肩書が与えられた川栄を中心に下位7名によってBKA48が結成され、『ハステとワステ』という楽曲が与えられている。これによって川栄=おバカのイメージはお茶の間にも浸透していき、AKB48のバラエティ担当として大ブレイクを果たした。

 アイドルとして絶頂期を迎えつつあった川栄だったが、俳優として活動するため2015年にグループの卒業を決意。2015年に舞台『AZUMI』、2016年のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などに出演し注目を集め、演技派女優という新たな強みを確立させていった。

 演技力が高く評価された川栄は2018年には映画『恋のしずく』で念願だった映画初主演を果たした。これまではバイプレイヤー的な立ち回りで存在感を発揮していたが、本作で見せた主演としての自然体の演技は役者としてのさらなる可能性を感じさせるものだった。

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