■ラストで展開する恋愛模様は余韻を残して尾を引く

 星を見に行く約束をした潤之介と奈未だが、潤之介には『超キレイな幼馴染の子をずっと想っている』と聞いて、奈未は気が引けてしまう。雨も降っているし、聞き出した連絡先にメッセージも入れた、なのにスッキリしなくて、むしろ潤之介のことばかり考えてしまう。奈未が走って向かうと、待ち合わせの時間は遥かに超えている上に雨も強く降っている中で、潤之介はうずくまって待っていた。

 もうね、ずぶ濡れなの。傘も差さずに雨の中でずっと自分を待っていてくれて、声を掛けたら笑顔を見せてくれるなんて、どうしたらいいか分からない。だって、携帯をスタジオに置き忘れているのが分かっているんだから戻ってもいいはずだ。でも、潤之介は取りに戻らなかった。取りに行ったら、待ち合わせをした奈未とすれ違ってしまうかもしれないし、そもそも奈未の連絡先を消してしまったから連絡がつくとも思えない。だったら約束した場所で待っていればいい。そんな優しさが、ブレーキを掛けていた奈未の気持ちを振り切らせた。

 どしゃ降りの中に二人だけ、聞こえるのは激しい雨の音と落ち着いた潤之介の声。傘を持っていた手の力が抜けるくらいに優しくて甘いキスに酔ってしまいそう。痺れるような余韻の中、潤之介の幼馴染をチラつかせるように差し込んでくるのが憎い。胸のざわめきが収まらないままに、次の5話を待たなければならないのが苦痛で仕方ない。

(文・青石 爽)

『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』は、大手出版社から新創刊される女性向けファッション雑誌編集部を舞台にしたオリジナル脚本。鈴木奈未(上白石萌音)は地方の田舎町で生まれ育ち、普通・人並み・安定を求める平凡な女性。ひょんなことからファッション雑誌の編集部で働くことになり、超ドS上司・宝来麗子(菜々緒)に振り回されたり、子犬系イケメンカメラマン・潤之介(玉森裕太)にキュンとしたりと、仕事に恋に悪戦苦闘しながらも成長していくお仕事&ラブコメディードラマ。1月12日から火曜日22時、TBS系で放送。
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