■NHK大河ドラマ悪夢の法則

 明治から昭和に渡って東京オリンピックをめぐる人々を描いてきた、一昨年放送の『いだてん』は平均視聴率8.2%を記録。ぶっちぎりで大河ドラマのワースト1位になってしまったが、『青天を衝け』のように幕末から近代を描いた大河ドラマでも、低視聴率で苦しんだものが少なくない。

 ワースト2位は15年放送の『花燃ゆ』(12.0%)で、江戸末期の長州藩を舞台に吉田松陰の妹・文(井上真央/34)が主人公。また、ワースト4位は18年放送の『西郷どん』(12.7%)で、明治維新の立役者・西郷隆盛鈴木亮平/37)が主人公と、ワースト10位の中には幕末から近代を描いたものが4作品入っている。

 その中でも『花燃ゆ』は、キャッチフレーズが“イケメン大河”、“セクシー大河”、“幕末男子の育て方”などで、当時は若手イケメン俳優だった東出昌大(33)、高良健吾(33)、瀬戸康史(32)、賀来賢人(31)らを起用したが、主人公の知名度が低かったこともあり、低視聴率に苦しんでいた。

 その結果「花燃えず」などと皮肉を浴び、主演の井上真央が第18回の試写会場で「いろんな原因があると思うんですけど、主演である以上、私の力不足であるとしか言えない」と謝罪するという、大河ドラマの歴史で前例のないエピソードまで生まれた。

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