■息の合った解体作業を見せた

 番組タイトルの『築300年の古刹』は、岐阜県の願興寺のことを指す。重要文化財のため、ただ破壊するのではなく、復元作業を前提に丁寧な分解作業が要められ、今回は城島の十八番である重機の出番はなかった。

「それでも重機の免許を持ち歩いていたあたり、さすが城島リーダーです。専門家らと一緒に手作業で本堂を解体する際にも、やはり専門家顔負けの知識を披露し、伊野尾を驚かせていました」(制作会社関係者)

 かつて日本の建築物には現代建築に使用されている釘ではなく、「和釘」と呼ばれる、一見すると釘と分からない器具を使用していたが、見るやいなや城島は即座に「和釘ですよね」と指摘。

「いちばん最古の建造物の法隆寺、あれにも使われてる」と解説する城島に、伊野尾は「へぇー!」と、感服し、「大学の建築の授業ですよ! ウチの事務所すごすぎませんか? 先輩からまさか和釘の話を、こう熱く語られるとは!」と驚いていた。

「床板をはがす過程での釘抜き作業がよく分からず、伊野尾が困っていると、床下から城島がにゅっと顔を出して、実に論理的な解説をし、伊野尾が“ここの現場で何年も働いてるテンション”としていました。その後二手に分かれて床板をはがす共同作業では、お互い“せーの、はい!”と掛け声を合わせる姿は息ぴったりで、関係の深さが伝わってきました」(前同)

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