■歴史ある文芸誌でテレ東社長を痛烈批判

 テレビ東京の次代を担うクリエイターである上出氏が、同社を去る可能性があるとはどういうことか。前出の民放キー局関係者が続ける。

「上出さんは文芸雑誌『群像』(講談社)の4月号に寄稿しているのですが、それがかなり衝撃的なものなんです。内容は、自身が勤めるテレビ東京批判、そしてテレビ東京の社長に対する痛烈な批判。その上出さんの寄稿文が局内でかなり問題視されているそうなんです」

 2020年4月、テレビ東京ではテレビ番組以外のコンテンツで収入を得ていくために、新たに「クリエイティブビジネスチーム」が立ち上がり、上出氏は同部署に配属されたという。

「さすが『ハイパー』の上出氏という感じですが、彼がそこで企画したのは、映像ではなく音声だけのコンテンツ。それも最初の取材対象を群馬県高崎市の暴走族にしたといいます。上出氏はコンプライアンスや法律面にもしっかりとケアをして取材を進め、できあがったコンテンツの内容的にも一度はテレビ東京内の『審査部』にも“問題なし”と判断された。

 にもかかわらず、配信間際になって、“社長の承認が必要では”という意見が局の上層部から出たそうです。しかし、社長との話し合いの場はなかなか設けられず、1か月後、秘書室経由で出たのは“反社会的勢力やそれに準ずる者を取材するのはNG”というものだったといいます。

 さらにそこから、上出氏の取材データは各部署をたらい回しにされた挙句、最終的には、“社長として、テレビ東京としてこの案件の責任は取れない”という判断が下り、企画はお蔵入りになったということです」(芸能記者)

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