■石原さとみは人魚?

 また、晩ごはんが山盛りの海藻のみで、トゲのあるカワハギのことを「近所のおばさん」だと発言。マリンリゾート開発の中止を「我々の生活を守る方法はありません。海は人間が安易に立ち入るべき場所ではないんです」と訴えるなど、人間ではないことを匂わせている。

 さらに、スキューバダイビングで溺れた倫太郎を海音は片手1本で助け上げ、意識を失って倒れている彼をキスで目覚めさせるのだが、まるで、アンデルセン童話『人魚姫』のワンシーンのようだった。

 そして、ドラマの終盤、海音が鴨居家のリビンクで、水槽のウツボに話しかけるシーンが。どうやら、海音は魚類と会話ができるらしく、倫太郎を助けられたのも、海辺のカニに彼が溺れていると教えてもらったことが判明する。

 謎めいた展開に視聴者はツイッター上で、「これ人魚と御曹司とのラブファンタジーかな?」「自分たちの棲家を守るために海の生き物が石原さとみになった、みたいなファンタジーに落ち着きそうな気が」などと、海音は海から来たと考察する人が多かった。

 たしかに、同ドラマには海を連想させる演出が随所にある。海音のセリフだけでなく衣装も意味深で、私服は全体的にナチュラルな色合いで、水や海をイメージするライトブルーやライトグリーンを印象的に使っている。また、研究室のシーンでは、作業着の下にはタートルネックなど、首から下が見えないトップスばかり着ていて、もしかして、水中でも生きられるように、エラでもあるのではないかと疑ってしまった。

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