このコラムを掲載時に読んだ際、違いのわかる女、七菜はアイドル期を経て、瞬く間に本格的女優の道へと突き進むだろうと確信した。昨年公開された、岩井俊二監督の映画『ラストレター』でしか、彼女の演技にも接していないが、その透明感たるや半端なかった。一人二役で実質主演の広瀬すずと従姉同士という胸キュン設定なのだが、ぶっちゃけ広瀬を上回る魅力を放っていた。

■食事は“自分との約束”

 七菜はさる4月12日放送のラジオ番組、『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM)に出演。「好きなものを3つ答えて」という質問に、七菜は真っ先に「食」と答えた。

「本当に元気になりますね、ご飯というのは。なんかこう、誰かと一緒に食べても美味しいし、自分だけの約束としても身軽に楽しめるものだから、食は完全に自分の中の幸せの頼りにしてますね」

 “自分だけの約束”とは上手いことを言う。コロナ禍で孤食が増えた。シングルのぼくなど週に一、二度しか人と食卓を囲まない。長引く緊急事態宣言に次ぐ、マンボーでますます夜間の食事の機会を奪われた。

 今宵はなにを食べようという、自分への約束とはすなわち、自炊メニューを考えることにつながる。いい加減食傷してきたので、ラーメンでもサクッと手繰って済ませたい。が、一杯飲って〆という夜鳴きそばの時間には、ラーメン屋も眠りについてしまう。

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