■つい最後まで見ちゃいそう
瑛太が演じる紘一は、家訓を読み上げる、頬を叩くクセが怖い。ギリシャ彫刻のように美しい顔の瑛太が真顔で演じているから、余計に怖い。あの濃すぎるクセを押し分けて内面の美しさを見極めるには50年ぐらいかかりそうだ。
そんなふうにあれやこれやツッコミながら見つつ、結局、第1話ラストのハグシーンでハートを鷲づかみにされた。なんだかんだ、私は「リコカツ」の思うツボな気がする。回を重ねるごとに、リコカツする主人公や親たちが古い価値観を少しずつ捨て、相手の考え方に寄り添い、新しく変わっていく。ガチガチな主人公2人がどう歩み寄って、どっちが譲って、どういう結果に行きつくのか、ガッチリ見守ろうと思う。
また、個人的には咲の友人・なつみ役の大野いと(25)にも注目。見ているこちらにいろんな想像をさせる、不思議な透明感を持っている。もっともっと評価されるべき女優の一人なので、もっと出番を!(田中稲)