■学園ドラマでアニメヲタク役の加藤あいを好きになり、『木更津キャッツアイ』で“モー子”酒井若菜と結ばれる

 1999年に嵐のメンバーとしてCDデビュー後の櫻井翔は、すぐに大学に進学したためか、しばらく連続ドラマのメインキャストとして出演する機会が少なかった。

 数少ない例が、学園ドラマ『天国に一番近い男 教師編』(2001年/TBS系=放送時のタイトルは『天国に一番近い男』)だろう。

 ここでは、櫻井が演じた優等生が、当時、ほぼ途切れずにドラマに出演していた加藤あいが演じたクラスメイト(アニメヲタクキャラ)に恋をする設定になっていた。ただし、この作品はあくまで松岡昌宏TOKIO)や陣内孝則など教師をメインに描いた作品だった。

 さて、俳優としての櫻井に大きなチャンスが訪れたのは、2002年のことだ。宮藤官九郎脚本、岡田准一主演の『木更津キャッツアイ』(2002年/TBS系)に、「木更津キャッツ」の一員“バンビ”こと中込フトシ役でレギュラー出演したのである。“モテる童貞”という設定のバンビには、酒井若菜が演じたモー子とやがて相思相愛になるという展開が用意された。

 櫻井の単独初主演の連続ドラマ『よい子の味方 ~新米保育士物語~』(2003年/日本テレビ系)が放送されたのは、『木更津キャッツアイ』から1年後。

 この作品で、櫻井が演じた保育士に恋人役は設定されなかったが、グラビアアイドル出身の乙葉が同僚役で出演していた。前述の酒井若菜もしかりだが、90年代の終わりからグラビア界は多くの人材を輩出していたのだ。

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