■黄門様の力でヒット作を生み出す!?

 TBS版では、黒澤明監督や小津安二郎監督作にも多く出演した東野英治郎さんが初代光圀公役を務め、2011年12月の終了時には5代目となる里見浩太朗(84)が演じていた。

「TBSで放送されていた『水戸黄門』は“パターン化の極北”との呼び声があるほど、展開が決まっていて、基本的に1話完結で諸国漫遊の途中で光圀公一行が庶民の問題を発見、旅の町人と身分を偽り問題解決に向けて動き出す。

 悪事の証拠を見つけると光圀公一行と悪党が対決。クライマックスでは、格さんが印籠を取り出して、“この紋所が目に入らぬか。ここにおわすお方をどなたと心得る。恐れ多くも先の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ。頭が高い。控えおろう”と身分を明かして相手を降参させる。庶民から感謝されて、次の場所へ旅に出かけるという、大まかな流れがお決まりでした。

 この正義である光圀公一行が悪を追い詰めて、最後に必ず気持ちよく悪を成敗するパターンは様式美として確立され、1話完結の勧善懲悪ものの代表的なフォーマットとなりました」(前出の制作会社関係者)

『水戸黄門』の2011年12月の地上波での放送終了から9年が経過した。

「『半沢』は1話で完結とはいかないものの、徐々に相手を追い詰めて終盤で一気に逆転し、正義の半沢が悪である敵を最後には必ずやっつける。そして『ドラゴン桜』の初回では、瀬戸が操っていた不良生徒が一時は桜木を追い詰めるも最後は逆転して、桜木がやり返すという展開がありました。

 完全に同じではなくても、必ず最後に正義が勝つ『水戸黄門』スタイルが戻ってきているようなところも感じさせます。正義の主人公が窮地を乗り越え悪を成敗する、やはり、そうしたカタルシスを得られるストーリーが日本人は大好きですよね。『水戸黄門』イズムがあるからこそ、現在の、“ドラマのTBS”と呼ばれるほどの成功があるとの声も聞こえてきますね」(前同)

『水戸黄門』は、TBSの作品で脈々と受け継がれ、また次世代の視聴者を楽しませているようだ。

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