■安易すぎるトリック
第1話はスピード狂の医師・上原黄以子(大島優子/32)、第2話は超職人気質の道具屋・星憲章(上田竜也/37)、第3話は頭脳明晰な大学生・四葉朋美(橋本環奈/22)、今回はナルシストな天才AI開発者・姫川烝位(奥平大兼/17)が登場。これは、ドラマがにぎやかになる反面、キャラの説明シーンが必要になってしまい、ドラマの本筋が薄くなる危うさもある。
さらなる問題点は、同ドラマのウリのひとつだったはずの謎解きだ。たとえば、黒田殺害の疑いをかけられた、2人の女子高生のアリバイを解くカギは、ベテラン用務員・井山の証言。鏡に映った12時30分の時計を11時30分に見間違いしたという、小学生でも簡単に解けそうなトリックだった。
今回だけでなく初回から気になっていたことだが、同ドラマに仕組まれたトリックは、謎解きのプロである推理小説家が監修しているにもかかわらず、分かりやすい安易なものばかり。日曜日の夜に気楽にドラマを楽しみたい視聴者には良くても、考察や推理を好む視聴者には期待はずれだったのかもしれない。
次回予告によると、無国籍料理人・リュウ楊一役で加藤諒(31)が登場し、その後もチームネメシスとして新キャラが追加されるらしい。総勢何人になるか分からないが、メンバーが増えるごとにキャラが渋滞し、それに反比例するように視聴率が下がっていかないか心配だ。(ドラマライター/ヤマカワ)