■メタボ対策でエベレストに!?

 エベレスト登頂の世界最高齢記録を持つ三浦雄一郎(88)は、高齢者の希望の星。しかも、世界最高峰を目指したのは2回の心臓手術の後で、挑戦のきっかけは意外なものだった。登頂前後に取材した本誌記者に三浦は、こう答えている。

「挑戦を決めた頃、毎日、生ビール大ジョッキ3杯、焼き肉3人前を食べていました。だから、小学生が遠足で登る山すら登れない。そこで一念奮起。メタボ対策のためにもエベレストへ行こうと思ったんです」

 メタボ対策が世界最高峰への動機というのだから、恐れ入るばかりだ。

 現在、鹿屋体育大学名誉教授の田口信教(69)は、1972年のミュンヘン五輪・100メートル平泳ぎで世界新のタイムで優勝。16年ぶりに金メダルをもたらし、競泳大国ニッポンの礎を築いた。スポーツジャーナリストの二宮清純氏が言う。

「発想が柔軟な人という印象です。ミュンヘンの決勝で他の選手がフライングをするや、後方のダイビングプールに飛び込んだんです。なぜ目の前のプールではなかったのかというと、ダイビングプールの水温のほうが高かったためだとか。体が温まれば血流がよくなるからという理由です」

 一方で、ユーモアのセンスも抜群。五輪前の壮行会で股間にぶら下がる男の象徴とメダルをかけ「“3個目の金”を目指す。それが男」と発言。当初、参加者らは、何の話か分からなかったが、30秒ほどして会場は爆笑に包まれたとか。

 女性アスリートの逸話も紹介したい。1人目は2018年の平昌五輪で日本人女性初となるスピードスケート金メダルを獲得した小平奈緒(34)。来年の北京冬季五輪では連覇を狙う。

「アウェーの平昌で、小平に負けた韓国代表の女王イ・サンファが涙を流すのを見て、小平が彼女を抱きしめたんです。反日感情渦巻く韓国でも感動を呼び、今でも語りぐさとか」(スケート関係者)

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