■「友情とは違う」

 そして、木村。気付けばジャニーズ事務所に残ったのは木村だけになってしまったが、木村は劇中でSMAPが持ち合わせていたのは「友情」ではないとしている。

「ちなみに、木村のポリシーである“セリフは完全暗記して、現場に持ち込まない”は、ここで田村さんと共演したことがキッカケで生まれました。そういう意味では、“キムタク”のルーツの1つでもありますね」(前出の専門誌記者)

 木村は、古畑に対して、

「友情とは違う。しいて言えば挑戦かな。坂本龍馬いるじゃないですか。彼、べつに日本の将来のことを考えて頑張ったんじゃないと思うんです。ただ、自分で新しいことがやりたかった」

 と、挑発的に返していた。

「SMAPは“アイドルは20代が限界”というこれまでの常識を覆したり、“本職顔負けの本格的なコントや役者業”といった多くの出来事から、日本のアイドル史の転換期や変革の起点とされています。しかし、根本は“新しいことがしたいだけだった”というのは、ドラマ内だけでなく、SMAP全員の本心だったのかもしれません」(前同)

 リーダーである中居も、最後までSMAPの解散に反対していた、と報じられていたが、ドラマ内でも殺人計画に「俺にはリーダーとして、みんなの人生に責任が…」と、自分一人の犯行だと見せかけようと裏工作をしたり、脅迫相手に「SMAPは終わらせない」とすごむ場面があった。これも、後のことを考えるとまぎれもない本心だったのだと映る。

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