■しばらくは吉沢亮より草なぎ剛

 薩摩藩が天皇に信頼の厚い中川宮(奥田洋平/45)を取り込んでいることに気づいた慶喜は、中川宮邸での宴席で酔っぱらい暴言を展開。その場にいた島津久光を突然「天下の大愚物、天下の大悪党にてございます!」と罵倒する。

 これによって慶喜は、政治主導権を朝廷が開催する参与会議から、幕府に奪い返すことに成功。屋敷に帰ると侍臣たちに酒をふるまい、酒マスを手に「快なり!」と叫ぶ慶喜の姿を、家来は「烈公(父の徳川斉昭)の神霊が乗り移られたのか」と感服していた。

 無気力で何を考えているのか分からないと言われていた慶喜の、外様や家臣も驚く大胆な言動に、思わず「慶喜覚醒!」と声を掛けたくなるほど圧巻な展開だった。

 これを見ていた視聴者は、ツイッター上で「草なぎくんの開き直ったというか、肝がすわった表情が良かった」「草なぎさん自身の今までの生き方と修羅場の数々が演技ににじみ出ている」「草なぎ慶喜、喜怒哀楽の感情を高めてまわりを盛り上げる演技、本当にスゴい」など、草なぎの演技による神回だと称賛していた。

 次回は西郷隆盛博多華丸/51)が登場し、これまで以上に時代が大きく動き始める。栄一の初仕事は薩摩藩士の隠密調査で、西郷との出会いがあるようだが、“日本資本主義の父”として活躍するのはまだ先のこと。物語の中心はしばらく慶喜となり、草なぎの振り幅の大きい演技が、さらなる視聴率回復のカギになるだろう。(ドラマライター・ヤマカワ)

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