■オーデションで役を勝ち取った実力
それは、以前は気仙沼で右に出る者はいないと言われたカリスマ漁師だったが、東日本大震災で自分の船を失い、それ以降、ショックから立ち直れずにいる、父・新次(浅野忠信/47)の存在だった
6月10日放送の第19回では、亮が警察官に誘導され、新次を迎えにいく。そこは震災被害者用の仮設住宅で、新次は自分の家がわからないほど酔いつぶれており、「朝の5時ぐらいから大騒ぎしていたみたいよ」などの警察官の言葉から、生活は荒んでいるようだ。
父に肩を貸し、亮は警察官に頭を下げながら家に帰っていくのだが、その表情には、砂浜で幼なじみたちと朝日を浴びていた明るさはなく、逃げ出せない苦しみを抱え込んだような、暗い目をした青年の闇が見えた。
そんな永瀬の演技について視聴者は、ツイッター上で「笑顔とたまに見せる憂いを帯びた顔とが良いなあ。ちょっと人たらしな感じもいい」「りょーちんの “何かを抱えている表情” がなんとも言えない表情で、それを表現するのは難しいと思うけど、しっかり表現できてる」などと、多くの称賛の声が寄せられていた。
若手ジャニーズの俳優枠で演技派といえば、Sexy Zoneの中島健人(27)と菊池風磨(26)、ジャニーズWESTの重岡大毅(28)と桐山照史(31)、King & Princeの平野紫耀(24)が高く評価されている。
また、最近では『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)でわんこ系イケメンで話題になった玉森裕太(31)や、21年度後期の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)に出演が決まっている、SixTONESの松村北斗(25)も期待されている。
そんな中での、今回の永瀬の好演。オーディションで居並ぶライバルたちの中から役を勝ち取っただけに、その表現力は高い。数多いジャニーズ俳優枠に、また新たな実力者が参入したようだ。(ドラマライター/ヤマカワ)