■最終回目前で視聴率ダウン

 優しい言葉を期待していた真柴が、「なんでそんなこと言うの?」と問いかけると、駿は「このまま一緒にいてもダメになる」と、言葉を噛みしめるように返事。真柴は複雑な感情が渦巻いているような表情を浮かべ、涙を拭うと、「考えたい」と言って立ち去った。
 
 悩ましい感情のすれ違いを表現する、川口と横浜の見事な演技は胸に迫ったが、第8話が平均世帯視聴率8.5%と3週ぶりに8%台回復したものの、今回は7%台に再ダウンしてしまった。お世辞にもヒット作とは言えない数字に留まっているのは、どうしてなのか?
 
 それは、早い段階(第4話)からつきあっていたのに、そこから先に進まないグズグズな恋愛展開のせいなのかもしれない。特に今回は、駿が「くるみには自分の夢をかなえてほしい」という一方的な思いにより、“ムズキュン”以前の“ムズムズ”で停滞状態。恋愛と正論のなんと相性の悪いことか!

 第9話のラストでは、2人の恋の当て馬のはずだった祥吾が登場。真柴が仕事の悩みを告白し、「もう、逃げたいって思っちゃうんです。限界かもしれないです」と泣き崩れると、祥吾は背中で通行人の視線から守り、優しく抱き支える。

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