■コロナ禍の大阪でTAKOTAKO KINGに行くと

 ぼくはこの放送の3ヶ月後の6月後半、出張のため大阪に前泊。その前には奈良に寄って、食事は済ませていたが、小1時間の移動で小腹が減り、なにより軽く飲み直したかった。しかし、緊急事態宣言は解けたとはいえ、大阪もまん延防止等重点措置が施行されている。およそ2年ぶりの大阪となり、むろんコロナ禍に突入して以来、足を踏み入れておらず、こちらの土地勘も鈍っていた。

 近鉄奈良線で移動したので、大阪難波に着く。時計は23時を回っていたが、キタよりはミナミにまだ活気があろうという読みは外れ、辺りは静まり返っていた。人通りはあるのだが、いったいどこへ向かうか見当もつかない。おまけに当てにしていたゴージャスなサウナは、カプセルホテルとしての営業は取り止め、20時で閉店していた。

 仕方なく心斎橋の未訪問のサウナで泊まると決め、そちらに向かいながら一服できる店を探そうとした。しかし、あのギラギラした道頓堀のネオンがほぼ落ちている。ひっかけ橋で誰もナンパしてへん。さらに周縁には個人店が多いので、いっそう火が消えたように寂しい。

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