■次の投手先発試合もNHKとまるかぶり

 1兆円超の巨大市場を誇るMLB。それを支えるのは、各球団の収益のなかで大きな割合を占めている放映権料だと言われている。ネット配信権を含んだ、全米のテレビ放映権料は、ここ10年ほどで数千億円単位の高騰を見せており、今回のアベマの完全生中継の放送権料も、決して安い買い物ではなかったはずだ。

 そして、NHKは、MLBオールスターゲームに先立ち、7月7日(日本時間)に本拠地アナハイムで行われるレギュラーシーズンの、ロサンゼルス・エンゼルス対ボストン・レッドソックス戦を、今年初めて総合テレビで生中継することを発表。

「これが、NHKの発表後に監督が確定したんですが、大谷の投手先発試合となりました。NHKとしては今年初の総合での生中継が、大谷のリアル二刀流の先発試合。これでホームランダービー、オールスターと続いていくわけですから、最高の流れでしょうね。

 いっぽうでアベマにしてみれば、7月1日の放送開始日の投手・大谷の先発は最高のスタートとなるはずが、まさかの大乱調で出鼻をくじかれてしまった。さらに、7日の試合もNHK総合での中継となれば、数多くの視聴者を持っていかれてしまうのは間違いない。まさに「泣きっ面に蜂」かもしれませんね」(前出のウェブライター)

 テレビ局も含め、大谷の活躍に一喜一憂する日本列島。打ちまくり、投げまくって、新たな歴史をつくってほしい。

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