■低コスト、管理の必要なし……現代社会に合ったスタイル
前出の葬祭業者は続ける。
「樹木葬には、山間部の林の中に散骨する方法、霊園にある花壇の中に小さい墓標を立てて、その場所に納骨する方法。また、桜や紅葉といったシンボルツリーの周りに遺骨が埋葬する方法もあります。樹木葬とひと口に言ってもスタイルはさまざまなんです」
続けて葬祭業者に、樹木葬のメリットを語ってもらった。
「一般的なお墓を建てると大きさにもよりますが200〜300万円ほどかかります。樹木葬は、どのスタイルを選ぶかによって価格も大きく変わるものの、30万円ほどで済んでしまう場合もあるので、お墓を建てるのに比べると非常に低コストと言えます。
また、お墓を建てると、遺された家族が管理・維持をする必要が出てきますが、樹木葬にはその心配がない。跡継ぎがいなくても心配がいらないんです。また、子どもたちにお墓の面倒をかけたくない、といった方が選ばれることもありますね。そして、やはり自然志向の方が樹木葬を希望しますね」
前出の夕刊紙記者は言う。
「子どもがいない夫婦や単身者にとっては、大きな魅力ですよね。また少子化が進む今の日本にあったスタイルですし、今後は著名人に限らず、樹木葬を希望する人がより増えていくのではないでしょうか」
樹木葬の注目度は、今後ますます増していくだろう。