■とにかく謎がてんこ盛り

 これだけでなく、今回も謎の連続で、ヘミングウェイが衝動的にスケッチブックに何かを描き始めると、それが少女失踪事件に繋がっていて、少女発見のヒントになるのだが、はたして彼は予知能力者なのか、新聞記者と警察を惑わせる。

 さらに、遺伝子を研究している大学教授の後宮徳治郎(越村公一/69)の謎の死も、ヘミングウェイが関係している様子。後宮が病室の壁一面に書きなぐっていた図式を見ると、ヘミングウェイは一心不乱に何かを書き加えていく。

 不審に思って担当医の国原が調べると、この図式は難解なゲノム編集が書かれたもの。旧ソ連が関係していて、人間の第六感を覚醒させるものらしく、超新人類の誕生を匂わせたのだが、これをなんと、ヘミングウェイが完成させたのだった。

 また、ヘミングウェイの身元を引き取った岸本は、自給自足を目指すNPO法人『しあわせの鐘の家』を主宰しているのだが、某国からの工作員が忍び込んでいるのではと、公安が密かに調査されている。

 岸本は常に穏やかな微笑みをたたえているが、「あちらの世界とこちらの世界がある」「1400年前から決まっていた」などと、カルト的な言動を見せており、恐ろしい野望を抱いているようで不審だ。

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