■映画を超える劇的な展開に
「映画には、ワールドシリーズの八百長が原因で、打率4割を記録しながら33歳の若さで球界を追放された伝説の選手“シューレス・ジョー”ことホワイトソックスのジョー・ジャクソンが登場します。その設定に合わせて、当時の雰囲気が楽しめる“レトロ”な観客席が仮設され、選手たちはジョーがプレーしていた1919年頃のデザインを復刻した特製ユニフォームを着用しました。
試合のオープニングには、同映画の主演である俳優ケビン・コスナーがナレーションを務めて、両チームの選手がトウモロコシ畑から登場する映画さながらの演出も行われたんです」(ベースボール誌記者)
そして試合も、映画に負けないドラマチックなものとなった。
「初回に、ホワイトソックスのホセ・アブレイユ(34)がトウモロコシ畑に飛び込む左越えの23号ソロを放ち先制したのを皮切りに、両チームが一発攻勢での競り合いに突入しました。そして、7-8のホワイトソックス劣勢で迎えた9回裏、同チームのティム・アンダーソン(28)がサヨナラ逆転2ラン本塁打を放ち、9-8でホワイトソックスが勝利しました。
映画を象徴するトウモロコシ畑へ、両チーム合計8発の本塁打が飛びかった、まさに“夢の試合”というにふさわしい内容のゲームでしたね」(前同)
大反響を呼んだこの特別試合は、すぐに日米のスポーツメディアでも取り上げられ、ネット上には多くのコメントが寄せられている。
若林も、この“夢の試合”に涙していることだろう。