なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
NGT48荻野由佳 前編
7月23日にNGT48からの卒業を発表した荻野由佳。新曲がリリースされるごとにセンターを入れ替えてきたNGT48だが、唯一荻野だけが2度表題曲のセンターを任されている。
このことにも象徴されるように荻野はNGT48のかけがえのないセンターのひとりとして、グループの中心にあった。その出自と実績から「シンデレラガール」とも称され、大きな躍進を遂げてきたNGT48のセンターはAKB48の歴史上においても稀有な存在として記憶されている。
荻野はNGT48を代表するメンバーである一方で、48グループ全体にまで影響を与えた数少ないメンバーの1人。そしてそこに至るまでには彼女がどのようにしてアイドルになりえたのかを見ていく必要があるだろう。
荻野に対して今でこそNGT48のセンターという印象を強く抱いている方も多くいるかもしれないが、アイドルになる前の荻野は決して恵まれていたわけではない。
というのも、荻野はこれまで100以上ものオーディションを受けており、48グループを始め、乃木坂46など多くのアイドルグループのオーディションを経験し全て落選。AKB48の15期生の仮研究生となるもセレクション審査で不合格になっている。