それから『バイトAKB48プロジェクト』に合格しバイトAKBとして活動を始めた荻野は活動終了の後、『第2回AKB48グループ ドラフト会議』で2巡目に指名され、NGT48としての活動をスタートさせたのだった。

 実際アイドルとして活動しているメンバーのなかには、荻野のように落選の経験を持っていることは決して少なくはないが、後にセンターとして脚光を浴びることになるほどの逸材がこれほどまでにオーディションで苦労してきたという話はほとんど聞かない。

 一時はアイドルになることも諦めかけたというが、夢が叶うという事実を眼前に示したという意味では荻野の存在はこれからアイドルを目指す人にとって勇気を与えるものになったに違いない。

 NGT48に加入後はチームNIIIの副キャプテンに任命されるなど、最初期からチームを牽引し、2017年にリリースされた『青春時計』のカップリング曲「出陣」では初のセンターに。同年に開催された『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』が彼女にとって大きな転機となった。

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