■『おしゃれイズム』スポンサーの方針転換が影響か

 テレビ離れが進み、ここ十数年にわたってテレビ不況が叫ばれてきた。また、2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、企業の広告費の削減や、また集客イベントができないことなどでテレビ各局は未曽有の危機に直面。多くの局が番組の制作体制や編成を見直すような状況にある。

「『おしゃれイズム』は資生堂の一社提供なんです。それが番組終了にも大きく関係していると言われています。資生堂もコロナで大きな影響を受けていますからね」(前出の制作会社関係者)

 今年2月に発表された資生堂の2020年の決算は、新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛や外国人旅行者の大幅な減少で売り上げが前年より18%減り、最終的な損益は116億円の赤字となった。赤字になるのは2013年3月期以来。

「コロナ禍で外出が減り、女性がメイクをする機会も減少。高級な化粧品が売れなくなったと言われていますね。そして収益の柱となっていた外国人旅行者向けの売り上げが激減したことが響いたようです。このような状況ですから、資生堂も大変革を進めている。

 広告戦略もそうで、オンラインを活用した広告宣伝を積極的に展開するようになってきています。一方で“テレビ番組にCMを打つことは訴求効果が少ないのではないか”ともなってきているというんです」(広告代理店関係者)

 資生堂といえば、これまで石田ゆり子(51)、(35)、小松菜奈(25)、竹野内豊(50)といった一流俳優を広告に起用。耳に残る印象的なCMソングも含めて、テレビCMによってブランドイメージ、ブランド認知度を得てきた代表的な企業の1つだ。

「2019年にはインターネット広告費が2兆円に達し、テレビ広告費を超えるなど、時代は確実に変わりました。資生堂も広告戦略を見直していて、その一環としてテレビへの出稿を控えていく方針なのではないでしょうか」(前同)

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