■昭和のテレビを使っている?
ゆま「そうなんですね! じゃあ、冨永さんは、ふだんから昭和のテレビを使っているんですか?」
冨永「アハハ! ふだん見るテレビは最新のものです。機能も画質も昭和家電とは比べ物にならないぐらい、素晴らしいですからね。でも、たまにレトロ感を楽しみたいときがあるんです。裸電球のぶら下がった部屋で、昭和のテレビをつけて、昔放送されていたアニメなんかを流す。自分にとっては、至福のひとときです」
ゆま「タイムスリップした感覚で、楽しそう! それに炊飯ジャーとか昭和家電って、デザインがかわいい! なかなか、こんな色、今は使わないですもんね」
冨永「おっしゃる通り! 僕が昭和家電にひかれる理由もソレなんです。機能は今の家電にとうていかなわないけど、外観の色使いや質感が、斬新ですよね」
ゆま「冨永さんの昭和コレクションの、汽車土瓶って何だろう……?」
冨永「昔、駅弁についていた、お茶の入れ物です。陶器製だったんですよ」
ゆま「汽車土瓶もデザインがかわいい! この頃は、ペットボトルなんて考えられなかったでしょうね」
冨永「そうですよね」
ゆま「ふと思ったんですが、冨永さんが持っていない昭和家電ってあります?」
冨永「いえ、欲しいもので、手に入っていないものは今のところないですね(笑)。頭の部分が赤いから“丹頂型”と呼ばれた電話ボックスも手に入れましたので」
ゆま「電話ボックスといえば、ユーチューブで公衆電話用の緊急呼び出し機も紹介されていましたね」
冨永「あれは昭和世代の人なら、誰もが覚えていると思います。昔は電話ボックスに、通常の水色電話機とは別に110番と119番にかけられる赤色の非常電話機がついていたんです」
ゆま「昭和40年代とかですよね」
冨永「ええ。ずっと欲しかったので、手に入ったときは、うれしかったです!」
ゆま「ちなみに膨大なコレクションの中で、富永さんが一番、気に入っている昭和家電って何ですか?」
冨永「そうですねー。ライトガンテレビですかね」
ゆま「ライトガン!?」(次号に続く)
●とみなが・じゅん 1965年5月、三重県生まれ。昭和家電を展示する『昭和ハウス』の館長を務めているほか、ドラマ、映画などの撮影や博物館展示用に、自身のコレクションを貸し出している。ユーチューブチャンネル『ザ・昭和レトロチャンネル』でも、貴重な昭和アイテムを紹介している。
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