「末っ子感」永野芽郁・「万全テンション」戸田恵梨香の日テレ『ハコヅメ』夏ドラぶっちぎり評価は“笑える”だけで終わらない完璧バランスにありの画像
※画像は日本テレビ『ハコヅメ』番組公式ホームページより

 オープニングで早くも「このドラマ勝ったな」と感じる作品が稀にある。『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)が、まさにそれ。

「きっとどれも相応~しいや~♪」というオープニング曲(『YY(ワイワイ)』ロイ-RöE-)でグッと心をつかまれ、今週のハイライトシーン、「ピピーッ」という警笛、戸田恵梨香(32)と永野芽郁(21)の敬礼、そして青空とタイトル……。テンションが上がる! 個人的に、今クールナンバー1ドラマだ。原作マンガも買ってしまった。

 婦人警官コンビを軸に展開される「警察あるある」。しかも笑えるネタ、ゾッとするような事件、防犯意識が高まるようなヒンヤリする部分の割合が絶妙。毎回笑ってはじまり、考えさせられて終わる、という流れがバシリと組み込まれていて感動する。

 まず永野の末っ子感、コメディエンヌぶりに驚いた。誰もがかわいがりたくなる成長初期、というリアルさがすがすがしい。「警察官なのにあんなにフニャフニャしてて大丈夫なの?」と心配しつつ、警察官も同じ人間、と気づかせてくれる。だからこそ「警察って大変」で終わらず、彼女の苦しみや大変さを、自分の身に置き替えて考えることができるのだ。

 ペア長、藤聖子を演じる戸田は今回も裏切らない! まじめ過ぎずはじけ過ぎず、このさじ加減がスゴイ。戸田がテンションを間違えると、原作が強く発信している防犯への意識が薄れてしまう。彼女がシビアに演じながらもユーモアを出す。そこを押さえているからこそ、『ハコヅメ』は面白いのである。

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