■BPO案件&五輪不祥事……連続した『スッキリ』の放送事故

 8月19日には夏休みを取った加藤に代わって、ハリセンボンの近藤が『スッキリ』の代打MCを務めた。近藤については、一部で『スッキリ』に復帰するという報道もあった。

 9月2日、日本テレビはオンラインで10月期「番組改編説明会」を実施。近藤の復帰報道に対して、同局の田中宏史編成部長は「現時点で決まっていることはございません」とし「スッキリファミリーとして機会があれば、今後も出演してもらえたらと思っております」とコメントした。

「普通なら“復帰はないです”と言えばいいにもかかわらず、“現時点で決まっていることはございません”とコメントしたんです。つまり、近藤さんの復帰はゼロではないということ。たとえば来年の春、卒業してわずか1年での近藤さんの復帰なんてことも考えられる。現実的ではないかもしれませんが、そうした可能性が語られること自体、局上層部に現在の『スッキリ』の視聴率低下に焦りがあるからこその話かもしれませんね」(前出の制作会社関係者)

 現在、世帯視聴率が急落していっている『スッキリ』。同番組では、3月12日の番組内でアイヌ民族を傷つける不適切な表現があり、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は7月21日、「明らかな差別表現を含んだもの」として放送倫理違反があったとする意見書を公表。8月26日の番組内では、この問題を30分にわたって検証する放送を行なった。

 また、7月28日に行なわれた東京五輪の卓球・女子シングルス準々決勝で、試合中の伊藤美誠選手(20)が報道陣のライトの眩しさを指摘する場面があったが、これも『スッキリ』のクルーだったことが明らかになった。

「加藤さんにとって一丁目一番地の番組であるはずの『スッキリ』が今まさに揺れているんです。加藤さんは3月末に吉本との専属エージェント契約を解除されフリーになりました。その際には『スッキリ』存続の危機も懸念されました。

 しかし、視聴率が堅調だったこともあり、番組は現在まで続いているわけです。ところが、『めざまし8』に迫られ、ついには逆転される日も出てきてしまった。まだコア視聴率は上回っているとはいえ、不祥事の件なども考えると番組の流れは明らかに良くないというか、非常に悪い。

 もし、この悪い流れに歯止めがきかなくて数字がさらに低下し、『スッキリ』が終了するということになってしまったら、加藤さんの収入は激減必至。彼の芸能生活も窮地に陥ってしまう可能性もあります」(民放キー局ディレクター)

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