■「個性を伸ばす教育」がモットー

「“個性を伸ばす教育”をモットーにした校風であることが大きいでしょうね。

 音楽家の宮川彬良(60)も出身者ですが、彼は学校の卒業生インタビューで中学の3年間を“が今の僕を作りだしていると言っても過言ではない”としています。全校を挙げての行事学級演劇祭でロシアの作家ゴーゴリの喜劇『検察官』をクラスメイトたちが脚色し、劇中の音楽を宮川が作曲したことで、《僕は演劇をする人の音楽をつくる人になる!》という進路を決めたそうですよ」(教育関係者)

 ちなみに、宮川には最初に入学した公立小学校の担任教師から「男の子がピアノなどやると結核になる」と言われて父が激怒したから転校した、という話や、学校側がピアノのレッスンを優先して1時間目の授業を免除してくれた、という話も06年に『文藝春秋』で明かしている。才能を伸ばす土壌として最高の場所だったことが、よくわかる話だ。

「草刈の娘である紅蘭については、服装自由とはいえ中学時代にミニスカ、ヘソ出し、ピンヒールで金髪という超ド派手な格好をしていて、“ちゃんとふつうの格好をしてほしい”と嘆く父・草刈に対して“私、そういう格好、絶対したくない。私がしたくない格好、してほしい?”と返して黙らせた、という逸話で知られていますね」(前同)

 そうした方針で知られ、有名人の二世が数多く通う名門校が激震に襲われたのは、2021年の7月のことだった。

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