乃木坂46は演劇志向の強いグループで、現在も女優として活躍している若月佑美伊藤万理華といったメンバーの名前が真っ先に挙がるが、深川もまた乃木坂46在籍時から積極的に個人活動を展開していったメンバーだった。他のメンバーと比べると演劇経験こそ少ないが、乃木坂46時代には『49』(日本テレビ系)や『福岡恋愛白書10 十回目の鈴が鳴るとき』(九州朝日放送)、さらにはNHK大河ドラマ『花燃ゆ』に出演。

 卒業後には『パンとバスと2度目のハツコイ』や『おもいで写眞』など多くの映画やドラマに出演しており、女優としての活躍は目覚ましい。柔和な雰囲気からくる自然体な佇まいはどの映像作品にも自然と溶け込んでおり、もはやアイドル女優の枠組みでは語られない、ひとりの女優として高い評価を受けている。

 深川を語る上で外せないキーワードに“聖母”がある。これは温和な性格な深川を指して言われる言葉であるが、まさに深川にぴったりの言葉だと思う。グループの中で大きくフォーカスされ始めたのも聖母というキャラクターが生まれてからだった。

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