■『イカゲーム』は世界的ヒットも、小栗旬の『日本沈没』は……

『The Head』はスペインとアイスランド、『ザ・マン・フロム・トロント』はカナダ、『Drops of God/神の雫』はフランスで撮影を敢行。まさに、世界を股にかける活躍をしている山下だが、『東洋経済ONLINE』のインタビューでも海外で触れた日本とのギャップ、語学を習得することの魅力などについても語っている。

 また、海外で愛される日本の作品が少ない現状について、山下は「日本にはドメスティックな作品が多い」と切り出し、たとえば、作品ごとに海外で受けるようにアレンジしていくなどの工夫が必要だと持論を展開。

 続けて、「アジアの珍しい発酵食品も慣れたら美味しく感じるけど、最初は口に入れるのも一苦労じゃないですか。作品も同じで、日本の文化が強い作品はなかなか理解されづらい」とアジア発の作品を発酵食品に例えて現状を説明する。

 そして「『ラストサムライ』だって、日本にしかないカルチャーと物語のバランスが取れていたから、世界中で受け入れられたのだと思います。だから、方法は絶対にあると思います」と日本のカルチャーも世界に受け入れられる可能性はあると主張。

 最後には「ようやく日本の映像業界もグローバル化を意識し始めたので、ここからの成長を期待したいし、自分も頑張りたいと思います」と今後の意気込みを語った。

「マンガやアニメなどは別ですが、映画やドラマ、音楽に関して言えば日本のコンテンツは韓国のコンテンツに完敗。完敗どころか、同じ土俵にすら上がれていないのがリアルなところでしょう。韓国のボーイズグループ・BTSは昨年に続き2年連続でグラミー賞にノミネート。今やアジアを飛び越え世界的な人気を誇っています。

 また、Netflixで配信中の韓国ドラマ『イカゲーム』が世界的なヒットとなっています。一方、小栗旬さん(38)主演のドラマ『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)は今クールで最も高い視聴率のドラマで、ネトフリでも190か国に配信されていますが、海外の映像作品評価サイト『IMDb』では3000位以下と注目が集まっているとは言えません」(制作会社関係者)

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