■あえての日曜劇場らしさは最終回に向けての作戦?
そんな中、アメリカのテレビ局が「キング大統領がナショナルモータースと生島の合併を発表した」と報じる。これを受け、中国政府は緊急会見を開くと、生島の移転を中国とも交渉していたことを明かし、日本側の裏切りを告発。日本が沈没することまで発表してしまい、天海らの努力は水の泡となってしまった。
これまでと変わり、今回は災害描写はなく政治ドラマがメインだった。視聴者はツイッター上で「老害最悪だと思ってた里城副総理が政治家スキルを圧倒的に発揮したね。中国政府にグイグイ迫る姿が良かった」などと、石橋蓮司の熱演もあり称賛の声が多い。
その一方で、「移民交渉の駆け引きとか、政治劇を見せたかったのは分からなくもないけど、差し迫る危機が机上の予測ばかりでゲンナリ」など、政治ドラマが続くことに否定的な声もあったが、ある意味で『日曜劇場』らしい演出とも言える。おそらく、従来の日曜劇場ファンをしっかりつかむ意図があったのだろう。
好調を維持している同ドラマは残り2回で、最終回は12月12日に2時間3分のスペシャルと、大幅に拡大して放送されることが決まった。ここまではうまく視聴者をつかんできたが、終盤で話題を集め、最終回で前回から視聴率5ポイントアップの20.4%を記録した『ドラゴン桜2』超えとなるだろうか。(ドラマライター/ヤマカワ)