■「上がりに上がってしまったハードルをやすやすと超えてきた」

「原作を読めば舞台が遊郭という場所である必然性もわかりますし、23時台という放送時間帯にも幼い子どもたちに対する配慮が見られます。『鬼滅の刃』は鬼の首を切る残酷なシーンなどもありますが、それ以上にどんな困難にも立ち向かっていくキャラクターたちの折れない心や不断の努力、周囲の人々にかける優しさなども見どころのひとつであり、そこが多くの人々の心をつかんだ。子どもの視聴の可否は親が選択すればいいことであって、目くじらを立てるものではないと思います。

 そして肝心のアニメのクオリティですが、圧巻の一言でした。ストーリーも原作に忠実につくられていましたし、作画も声優陣のアテレコも期待を裏切らない出来で、上がりに上がってしまったハードルをやすやすと超えてきた感じです」(アニメライター)

 『鬼滅の刃』の人気を不動のものにした「無限列車編」の象徴が“炎柱”煉獄杏寿郎であるならば、「遊郭編」の象徴は“音柱”宇髄天元。元忍(しのび)として人目を避けてきた半生ゆえか現在は“ド派手”好きに転じ、なんと3人もの嫁をはべらす色気たっぷりの男である。

 屈強な肉体と甘いマスク、クセの強いキャラクターで多くのファンを魅了する“天元様”。第1話放送でも「宇髄天元」がトレンド入りし、「天元様!! 待ってた!!」「フェロモンの塊。カッコイイ」とネットを大いに沸かせた。その一方で、あるシーンがネット上で議論を呼んでいるという。

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