■「クサいんですけど、“なんでも本気でやれ”とか。そういうのは教えられました」

――今回の本についての質問です。長谷川さんがこの世界に入るキッカケとなった北海道の“リアル劇団ひとり”さんからは、『M-1』活躍以降に連絡があったりしましたか?

長谷川「はい。『M-1』の後にテレビとか見てくれて、“活躍してるね。頑張ってるね。俺も負けてられない”みたいなことを言ってました。僕の10歳くらい上で、もう60歳くらいなんですよ」

渡辺「まだ劇団やられてるの?」

長谷川「分からないけど、やってると思うよ。変わった方で、プロになるとか、それで食っていくとかっていう思いはないんですよね。その人はもともと、どうしようもない不良だったらしいんですけど、芝居をやることで更生したらしいんですよ。だから、芝居に対しての、それこそ恩じゃないけど……“お金を儲けるとかプロになるとかじゃなくて、一生やり続ける”って言いきってるんですよね」

渡辺「まだやってたんだ」

長谷川「それこそ、倉本聰さんの『昨日、悲別で』とかにも出てたよ。

 まあ、劇団とは名ばかりで、ストレッチもやらなければ発声練習もしなくて。で、やる場所もちゃんとした劇場じゃないですから。使われていない廃病院の待合室でやったりするから、客席と舞台の間にでっかい柱があって見えづらいんですよ」

――てっきり、地元の小劇場とかだとばかり……。

長谷川「そう思うじゃないですか。普通じゃないんですよ。でも、いろいろ教えてもらいました」

――現在も影響を受けていることとかありますか?

長谷川「クサいんですけど、“なんでも本気でやれ”とか。そういうのは教えられました。“演技するな!どうせお前は演技できないんだから本気で行け!”とか、“本気で笑え!泣け!”とか。熱かったですよ。

 そういう熱い人だったから僕も感動して。スタッフも入れて何人かで1つのものを作るって初めての経験だったので、終わってから泣いたし、感動したし、いろいろなことを教えてくれたから。ありがたかったです。本当に熱い人でした」

――いまの「こーんにーちはー!」に、それを感じる気がします。

長谷川「そうですね。そのイズムは継承して、本気で“こんにちは”をやってます」

――「これまでの人生で一番感動した瞬間」を聞くつもりでしたが、やはりいまのお話がそれでしょうか?

長谷川「あれも1、2位を争う感動の瞬間でしたね」

渡辺「よく辞めれたね。芝居」

長谷川「5年間いたけど主役しかやってないです。その人と僕しかいなかったし、自動的に」

――“リアル劇団ひとり”さんは主役はやらなかったんですか?

長谷川「やらなかったですね。その人がホンを書いたりしていたので」

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