■キスはなくても関係が伝わる名シーン

 梨央は涙ぐんで大輝に抱きつき、「(弟・優のため)薬、絶対、作る。実現したら、最初に報告する」と告げ、大輝も梨央を抱きしめようとするが、背中に手をかけようとして止める。すると、信号が赤から青に変わり、2人は何もなかったように歩きだす。梨央を疑っているが守りたい、大輝の刑事としての葛藤が切ないシーンだった。

 続いて、11月26日放送、第7話の梨央と大輝のキス未遂シーン。梨央との関係を隠していたせいで、部署異動を命じられた大輝は、優(高橋文哉/20)と待ち合わせすると、梨央と一緒に食事をしようと誘われたのだが「帰る」と背を向けてしまう。すると、優が、姉から逃げても何も変わらないと訴え、大輝は梨央の部屋へ。

 優が「ビールを買ってくる」と気を利かせて部屋を出ると、2人は陸上部の寮の思い出を振り返る。そして、梨央が「もし、お父さんが生きとったら」と嘆くと、大輝は「もしもの話より先を見たほうがいい。優も一歩踏み出そうとしてる。俺たちもこれからのこと考えよう」と、梨央と自身の将来について語る。

 そんな、一歩踏み込んだ自分の言葉に照れたのか、大輝は焦ってお茶をこぼしてしまう。梨央と床を拭いていると、2人の手が重なりあい、見つめ合って息をのむ沈黙が。キス寸前の雰囲気だったが、2人が笑ってしまって未遂で終わる、寮時代の初恋の思いがよみがえってくる、胸キュンなシーンだった。

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