■お笑いBIG3の凋落とナイナイ以下中堅の力不足

 かつて正月特番といえば、タモリ(76)、ビートたけし(74)、明石家さんま(66)の“お笑いBIG3”が大活躍していた。

「しかし、たけしさんは3月をもって『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)を降板します。Netflixのオリジナル映画『浅草キッド』は話題を呼んでいますが、今回の年末年始には目立った活躍がありませんでしたね」(民放キー局ディレクター)

 タモリは12月28日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に8年ぶりに出演したほか、笑福亭鶴瓶(70)との新春恒例特番『ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 新春スペシャル2022』(NHK総合)が根強い人気を誇っている。

「タモリさんは自分のペースで仕事をしている印象ですよね。さんまさんは相変わらず仕事のペースを落としていませんが、コア視聴率はさほど持っていないとも言われている。1月1日16時からは木村拓哉さん(49)との恒例特番『さんタク』(フジテレビ系)が放送されましたが、世帯視聴率7.1%、コアはそれほどよくなかったようです。

 7.1%は決して悪くはない数字ですが、同時間帯には松重豊さん(58)主演の『孤独のグルメ~イッキ見SP~』(テレビ東京系)が放送され、こちらは世帯7.9%でしたからね。ドラマの再放送に負けてしまったわけです」(前同)

『さんタク』は2003年スタートの長寿番組ということもあり、マンネリ化を指摘する声もあるようだ。

「『笑う大晦日』の大爆死やイマイチの『爆笑ヒットパレード』、『紅白』の歴代最低視聴率などがあったわけです。今回の年末年始特番ではお笑いBIG3の凋落と、年末年始特番を引っ張っていくナイナイ以下、中堅・若手芸人の力不足が露呈してしまったと言えそうです。『笑う大晦日』については、ナイツ塙宣之さん(43)がYouTubeで、“年末に酒を飲んだ芸人が『自分が今年はこうだった』と話すのを聞いて、誰が楽しいんだろうと思っちゃうのよ”と指摘していましたが、グダグダな構成面にも大いに問題があったのでしょうが……。

 一方で、あらためて日本のテレビ界の頂点はまだまだダウンタウンとウッチャンナンチャンだ、ということも明らかになったのではないでしょうか。年末年始の特番には人気とともに“格”が必要だと言われていますが、ナイナイ以下の若手にはまだそれが伴っていない。

 お笑いBIG3には格があるものの、コア視聴率はついてきていない。ダウンタウンとウッチャンナンチャンには格があって、なおかつコア視聴率が取れるというのも大きいですよね」(同)

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